2011年の刈り取り直後の田んぼCの様子
◇田んぼCが凸凹になった理由
耕さない田んぼの稲は、稲体が元気で、葉が青々しているだけでなく、穂軸も枯れるのが遅いため刈り取り時期が、慣行栽培とより遅くなる。
暗渠施設が埋没してしまっている田んぼCは乾かすのに1週間程度の晴れ間が必要だが、2011年の刈り取り時期に晴れ間が長続きせず、刈り取りが予定以上に遅れた。
そんな事情で刈り取りが遅れる中、何故か、田んぼCの上の田んぼが今年から稲刈り直後に、荒起こしを済ませて、湛水し始めた。この田んぼからの漏れ水の可能性もあったが、確たる証拠があるわけでもなかったし、諸般の事情から敢えて波風を立たせたくなかった。
いずれにしても、これ以上刈り取り時期を遅らせる訳にもいかなくなってきたが、小型のコンバインではぬかるみに足が取られるため、湿田でも刈り取り可能な機能(クローラーから運転席が持ち上がる)を持つ大型の6条刈りコンバインにお出まし願うしかなかった。
その結果、大型のコンバインのクローラの轍の跡で凹んだいくつかの筋のある田んぼと化してしまった。
◇田植え前に、排水路を作ろうと思ったが・・・
毎年、大型コンバインで田んぼに凸凹を作りたくなかったため、田植え前に排水路を設けるつもりで田んぼを干した。その時の写真が下記で、上記の写真とは逆方向から撮影している。
クローラの轍の跡が少々凹んでいるが、田植えには支障がないほど、凹みが埋められていた。
と、写真で確認できるように、この田んぼは問題なく干せた。
実は、上の田んぼの湛水が終わっていたのである。
ぬかるんでしまった因果関係が判明したので、稲刈り時期に湛水を止めてもらうことにし、排水路の設置を中止した。その後、湛水状態に戻し、そのまま田植えし、2012年の刈り取りも問題なく行えた。
上記の写真は刈り取り直後の冬期湛水を開始したときの写真だが、田んぼの凸凹が更に修正されている。
2012年の刈り取り前に判明したのだが、上の田んぼから水が漏れ出ている場所を発見し、上の田んぼとの畦を補修したら、漏れが止まった。そのため、上の田んぼの湛水のあるなしに関わらず、田んぼを干すことができ、余計な苦労をすることなく、稲刈りを無事に終わらせることができた。
紆余曲折有ったが、コンバインのクローラーで凸凹にされた田んぼを平坦にするために、特別に何かした訳ではなく、その間の段階としては、(1)湛水状態にし、春を迎え、(2)一度、干して固め、(3)湛水状態に戻し、(4)田植えを行い、(5)刈り取り前に干し、(6)刈り取りを行った、になり、いつもの田んぼ管理と異なるのは(2)の段階が余計に入っているのみである。
いずれにしても、コンバインのクローラーで凸凹にされた田んぼは、湛水状態にしておくと凸凹は均平化されるのである(条件設定は異なるが、別の田んぼでも同様の経験をしている)。
ちなみに、ここでモデルになっている田んぼは不耕起栽培4作目を終えた田んぼで、トラクターは不耕起栽培を始める前に入って以降、一度も入れてない。
2013/03/20記